非エンジニアがClaude Codeを使うなら、最初は「この素材から、このファイルを作ってください」と、日本語で対象と完成形を指定します。実行する内容を確認し、作られたファイルを開いて元の素材と比べ、違う箇所を直す。この一往復を、自分で内容を確かめられる小さな仕事で試してください。
「何でも自動化できる」と聞いても、最初のチャット欄で止まってしまう。返事が来ても、どこへ保存されたか分からない。そんなあなたへ、架空の講座メモから案内文を作る例を用意しました。コードを書く前に、仕事の頼み方と確認の仕方をつかみましょう。
Claude Codeへは、作ってほしいファイルまで指定する
Claude Codeは、ファイルを読み、編集し、コマンドを実行できるAIエージェントです。利用する入口にはターミナル、エディターの拡張機能、デスクトップアプリ、Webなどがあります。Anthropicの公式概要
たとえば「案内文を考えて」だけなら、チャット画面で相談する使い方でも足りる場合があります。Claude Codeを使う場面では、「どの素材を読み、何というファイルへ保存し、何を変えないか」まで伝えると、結果を自分で探して確かめられます。
りんちゃさんが操作を担当するCursor×Claude Codeの導入教材でも、専用フォルダを用意し、ファイル名やパスを指定して書き込み、完了後に実物を開く工程を扱っています。以下は、その考え方を講座制作の練習へ当てはめた新作例です。Claude Codeを実際に動かして得た出力や、今回の操作成功を示すものではありません。
最初は、架空の講座メモを専用フォルダに置く
用意するのは、次の3ファイルです。顧客情報、契約書、普段の仕事のフォルダは使いません。
claude-course-practice/
source.md 元にする講座メモ
request.md 作ってほしい内容と、変更しない条件
review.md 確認項目、誤りの例、修正後の見本
この3ファイルを新しく作るか、次の演習素材を別の練習用フォルダへ展開します。ZIPには使い方のREADMEも含まれます。
完成文は、あとからoutput.mdという名前で作る指示にします。既存ファイルを上書きしないためです。
専用フォルダは、仕事の素材を混ぜないための整理です。それだけで、どんな操作も必ずその外へ出られなくなる保証ではありません。利用中のアプリや拡張機能で、対象フォルダと現在の権限設定も確かめてください。
source.mdには、この架空メモを書きます。
講座名:Excelの表記ゆれを見つける入門
対象:月次集計で同じ拠点を別名で入力してしまう人
扱うこと:拠点名の列を確認し、拠点コードと照合する
扱わないこと:関数の全種類、売上分析
配布物:説明用の練習表1枚
開催日:未定
価格:未定
申込先:未定
「未定」も、大切な入力です。あなたがまだ決めていない日程や価格を、AIに想像で埋めてもらう必要はありません。

書き込む前に、対象・出力先・変更しないものを確認する
利用環境で練習用フォルダを選び、Claude Codeの入力欄に次のように頼みます。エディター拡張機能を使う場合は、練習用フォルダを開き、Claude Codeのパネルを表示して、そのフォルダが作業対象かを確認します。現在の導入条件と開き方は公式のVS Code拡張機能ガイドで確認してください。デスクトップアプリではClaude Codeの作業画面と対象フォルダを選びます。通常のチャットへファイル内容を貼る操作と区別しましょう。
source.mdを読み、この講座を初めて知る人向けの案内文をoutput.mdへ新規作成してください。構成は「どんな人向けか→練習すること→配布物→未定の項目」です。日付・価格・申込URL・講師実績を追加しないでください。source.md、request.md、review.mdは変更しません。まず、読むファイル、作るファイル、実行する作業を説明し、まだ書き込まずに待ってください。
返ってきた計画で、読むのがsource.md、作るのがoutput.mdになっているかを確かめます。「過去の販売ページを調べる」「他のフォルダを整理する」とあれば、この課題には不要です。範囲を直してから進めてください。
実行の承認画面が出たら、対象と操作を読んで判断します。表示されるモードによっては編集が自動承認される場合もあります。「毎回必ず確認が出る」と思い込まず、公式の権限設定を使って現在の状態を確認してください。意味が分からない操作を、先へ進むためだけに許可しないことです。
案内文を開き、元メモと条件を照合する
「作成しました」という返事を見たら、output.mdを開きます。確認するのは文章の自然さだけではありません。元の条件が残っているか、勝手に増えた条件がないかを比べます。
次は、誤りを見つけるために編集部で作った案内文です。特定のClaude Codeが、この誤出力をしたという記録ではありません。
11月15日に開催するExcel講座です。参加費は3,000円。拠点名を自動で統一し、月次集計の時間を半分にできます。すべての関数を学びたい方にもおすすめです。
読みやすい文章でも、このまま使えません。
| 書かれた内容 | source.mdと違う点 | 直す方針 |
|---|---|---|
| 11月15日 | 開催日は未定 | 日程は未定と戻す |
| 3,000円 | 価格は未定 | 価格は未定と戻す |
| 自動で統一 | 扱うのは列の確認とコード照合 | 学ぶ作業をそのまま書く |
| 時間を半分 | 比較した記録がない | 効果数値を加えない |
| すべての関数 | 扱わない内容に含まれる | 対象から外す |
数字の計算が合っていても、存在しない価格なら間違いです。文章の意味を確かめられる課題から始めるのは、この判断をあなた自身で行うためです。
間違いは、場所・理由・直す内容をセットで伝える
「もっと正確に」だけでは、どの条件を戻してほしいかが伝わりません。次のように、元メモとの違いを指定します。
output.mdの開催日と価格は、source.mdでは未定です。未定へ戻してください。「自動で統一」「時間を半分」「すべての関数」は入力した内容にありません。対象者、拠点名の確認とコード照合、練習表1枚だけで案内文を書き直してください。source.mdは変更しません。変更した箇所と理由も説明してください。
修正後の見本は、例えば次のようになります。これも説明用に制作した文例です。
月次集計で、同じ拠点を別の名前で入力していませんか。
「Excelの表記ゆれを見つける入門」では、拠点名の列を確認し、拠点コードと照合する作業を練習します。説明用の練習表1枚を使って、同じ拠点かどうかを確かめます。関数の全種類や売上分析は扱いません。
開催日、価格、申込先は未定です。
未定のままでは、公開募集に進めません。しかし、案内文の下書きとしては、どの条件を自分が決める必要があるかが分かります。AIに埋めてもらう前に、あなたが決める仕事が残っていたのです。

修正後も、output.mdだけでなくsource.mdを開きます。案内文に合わせて元メモまで書き換えられていたら、誤りが見えなくなってしまいます。「変更しないものが残ったか」まで照合してください。
この記事の記入シートをダウンロードする(CSV・記入例付き)
ExcelやGoogleスプレッドシートで開いて使えます。記入例は説明用の架空例です。ご自身の情報へ置き換えてください。
配布した3つのファイルは、入力・依頼・検査という3つの役割です。初回に新しく作る出力は1本、修正後に見比べる案内文も1本です。3つの元ファイルを残し、出力1本の条件だけを直せたかを、あなた自身で確かめます。2回目の課題では別の講座メモに差し替え、未定の項目が勝手に埋まらないかを同じ方法で確認してください。
この記録が残ると、指示が通らなかった理由を探せるようになります。例えば、対象外の「関数の全種類」が出たなら、直す場所は画面の設定より、入力した範囲と出力の照合です。元の8項目と案内文を並べて違いを指摘できれば、次の講座でどこを確かめるかも判断できるようになります。依頼文と修正理由が残りますから、担当者へ同じ素材を渡すときにも、何を確かめるかが伝わります。
うまくいった指示と、まだ分からないことを残す
一度できた作業なら、元の素材、依頼文、完成したファイル、直した理由を一緒に残します。次の講座でも「未定の価格を加えない」「対象外の内容を広げない」という判断を使えます。
エラーで進まないときは、どのファイルを対象にしたか、何を頼んだか、どんな表示で止まったかを記録します。認証や権限、利用上限の問題なら、文章を言い換えるだけでは解消できません。秘密情報を含む画面やファイルを、そのまま別のAIへ貼り付けないようにしてください。
この課題では、フォルダの大量整理や削除、外部サービスへの送信、料金の契約は必要ありません。操作を広げる前に、1つの下書きを自分で確かめて直せる状態を作ります。戻す必要がある場合も、この演習で新しく作ったoutput.mdをいきなり削除せず、元の3ファイルを使って別名の出力を作り直す方法から試せます。
あなたの次の作業を、一文で指定してみましょう。「何を読んで、どこへ、何を作るか」。そこへ、変えてほしくないものと、完成を確かめる条件を足す。最初の一往復ができれば、Claude Codeへ仕事を頼むときにも、どこを自分が判断するのかが見えてきます。
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今ある知識や経験を、講座や本にして必要な人へ届けたい方へ。僕の著書『マーケティング不要の次世代型コンテンツビジネス』で、何を商品にするか、AIとどう分担するか、学びたい人が集まる場所でどう届けるかをお伝えしています。

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