バックエンド商品は、入口の商品や資料で学んだ人が次に取り組みたい課題から作ります。入口で約束したことは、その商品だけで完了させる。その先に個別の判断や支援が必要なら、本命商品の出番です。
安い講座はできた。でも、その後に何を案内すればよいのか分からない。そこで動画や面談を増やしてみても、買う人に違いが伝わらない。面談を足せば本命になる。そう考えると、教える内容が同じまま、対応する時間だけが増えてしまいます。先に分けたいのは「2つの商品の役割」です。
あなたの入口商品と本命商品を並べたとき、何ができるようになり、どんな人が次へ進むかを説明できるようにしましょう。入口を売るたびに次の案内を考え直す状態から、支援の必要な人へ同じ条件で提案する状態に変わります。
バックエンドは本命商品。入口との価格差より、解決する課題を分ける
フロントエンドは、最初の接点となる入口商品。バックエンドは、その後に案内する本命商品です。有料の入門講座を入口にする場合も、無料の資料を接点にする場合もあります。この記事では両方を含めて「入口」と呼び、無料資料の登録と有料商品の購入は区別します。
僕のDRM教材でも、本命商品と関連する入口を用意し、段階を踏んで関係を深める考え方をお伝えしています。ここで必要なのは、安いものから高いものへ押し上げる工夫だけではありません。
たとえば、Excelの関数を教える講座に、関数の動画をもう10本足す。その商品を高くしただけでは、最初の講座との違いを説明しにくくなります。一方、練習用の表で操作を覚えた人が、自社の複雑な集計表へ当てはめる段階で止まるなら、必要な支援が変わります。
この例なら、共通の練習で覚える手順と、業務ごとに違う表の設計を分けられます。「上級編だから高い」で済ませず、支援が変わる理由を説明してください。
1.本命商品で引き受ける出発点と、完成物を決める
先に、あなたが誰をどこまで支援できるかを書きます。「初心者が成果を出す」では広すぎます。どの操作まではでき、どこから一人で判断できない人なのか。出発点が分かると、教材だけで足りる部分と、個別に見る部分を選べます。
僕の高単価商品に関する教材でも、到達点だけでなく、対象にする出発点の範囲を言語化することを重視しています。
以下は、Excelの月次集計を教える人が商品を考える架空の記入例です。僕の顧客の実績や、実際に販売しているサービスの条件ではありません。
| 設計すること | 本命商品の記入例 |
|---|---|
| 対象者の出発点 | 練習データでは集計できるが、自社の表の構造を決められない |
| 完成物 | 個人情報を除いた業務用データで、更新できる月次集計表1枚 |
| 支援 | 表の設計レビューと、作り直した表の確認 |
| 前提 | 必要なソフトを使え、社外へ出せる練習用データを用意できる |
| 対象外 | 会計判断、社内システムとの接続代行、会社の売上改善保証 |
「Excelを教えます」より、引き受ける作業を想像できます。完成の判定も必要です。この例なら、合意した入力例を追加し、明細の合計と集計結果が一致するところまでを確認します。実際の業務条件によっては、別の検査も必要になります。
反対に、表の構造を確認できる経験が自分になければ、この約束のまま販売することはできません。あなたが実演できる範囲へ戻して決めましょう。

2.入口商品は、約束した成果まで単体で渡す
本命が決まったら、その前段階を入口にします。同じ架空のExcel講座なら、入口の約束は「練習データから月次集計表を1枚作る」です。
動画、練習データ、完成見本、確認項目を渡し、受講者が本命を買わなくても表を完成できるようにします。最後の関数だけ伏せたり、完成に必要なファイルを追加料金にしたりすれば、入口の約束が崩れます。
| 役割 | 入口商品 | 本命商品 |
|---|---|---|
| 解決する課題 | 共通の練習データで、集計の手順が分からない | 自社の表に、その手順を適用できない |
| 渡す完成物 | 練習用の月次集計表 | 自社の条件に合わせた集計表 |
| 提供するもの | 操作動画・練習データ・完成見本 | 設計レビュー・修正確認 |
| 単体での完了 | 見本と照合し、同じ集計結果を出せる | 合意した入力例で更新・集計できる |
| 次へ進まなくてよい人 | 練習内容を自分で応用できる人 | 今回の対象外の専門判断が必要な人 |
入口の不足と、入口を終えた後の別課題を混ぜないことです。動画の説明が抜けていて完成しないなら、入口商品を直します。業務ごとに入力形式や必要な集計が違うなら、個別支援を検討できます。
3.提案する条件を、買わない人も含めて決める
入口を受け取った全員に、本命が必要なわけではありません。同じExcelの講座でも、練習が終わっていない人と、自社へ応用できた人と、設計で止まった人では、次の案内が違います。
| 受講者の状態 | 先にすること | 本命を案内する判断 |
|---|---|---|
| 練習ファイルを開けない | 開き方・環境・案内先を確認 | 入口の未達を先に解消 |
| 練習表を完成し、自社にも応用できた | 使い続けるための確認項目を渡す | 今回の支援は不要 |
| 練習表は完成したが、自社データの形を決められない | 止まる箇所とデータの扱いを確認 | 支援範囲と合えば提案 |
| 税務判断や機密データの持ち出しが必要 | 対象外であることを説明 | その条件では受けない |
「練習は終わった。自社の表へ当てはめるところを見てほしい」。この状態を確認してから、希望する人に提案内容を見てもらいます。申し込みを検討する段階で、レビューに使えるデータかどうかも確かめます。
この判断があれば、案内文も具体的になります。「もっと成果を出したい方へ」だけでなく、「練習表は作れたけれど、自社の表の設計で止まる方へ」と書けます。
受け取る人も、自分に必要かを判断しやすくなります。

4.期間・支援回数・稼働を、実際に提供できる量へ落とす
本命商品を立派に見せようとして、面談も質問対応も無制限にすると、提供が続かなくなることがあります。僕の教材でも、最初に提供期間とサポート方法を定め、必要な支援から始める考え方を扱っています。
架空の商品で「設計レビュー1回、修正確認1回」を渡すなら、面談だけでなく、事前に表を見る時間と返答を書く時間も見積もります。たとえば面談1時間+事前確認1時間+修正確認1時間なら、1人3時間。4人を同時に支援すれば12時間で、連絡や運営の時間は別に必要です。
これは稼働計画の仮例です。適正価格や収益の実績ではありません。ここへ費用、提供できる価値、相手の比較材料を重ねて価格を検討します。単品の支援範囲と工数を詰める際は、高単価商品の設計も使ってください。
5.販売前に、2つの商品の約束がつながっているか確かめる
あなたの商品名を伏せて、入口で作るものと、本命で作るものだけを並べてみてください。違いが「サポートが豪華」だけなら、どの場面で誰の判断が必要なのかを、もう一度具体化します。
対象に近い人へ見せるときは、「どちらが欲しいですか」だけで終わらせません。入口だけで何ができると思ったか、本命はどんな人に必要だと思ったか、支援の対象外は伝わったかを聞きます。説明の受け取り方と、実際の申込みは別に記録してください。
購入した人へ約束したものを渡せているかも確認します。入口が未完成なら、次の商品を増やす前に直します。条件の合う人が同じ箇所で止まるなら、その作業を支援へ追加するか、教材を直すかを選びます。
入口から本命への説明をメールへ落とすときは、リスト育成の進め方で、相手の状態に合う案内を整理できます。
よくある疑問|本命は高額でなければいけませんか?
本命は事業の中心となる商品ですが、全業種で共通する正解価格はありません。価格を先に決めて特典で埋めるより、引き受ける変化、必要な支援、提供にかかる費用から検討してください。
入口と本命を同時に全部作る必要もありません。まず、誰を支援できるかと2商品の完成条件を決めます。販売するなら、提供できる時期と範囲を明示し、実際に渡せる準備を整えましょう。
まず、入口だけで完了することを1行にする
あなたの入口商品は、それだけで何を完成できますか。その答えを書き、終えた人に生じる別の課題を隣へ置いてください。そこに自分が提供できる支援が重なれば、本命商品の役割が決まります。
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ExcelやGoogleスプレッドシートで開いて使えます。記入例は説明用の架空例です。ご自身の情報へ置き換えてください。
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